PINK PANDERS の複製用シリコン型作成あれこれ


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 これは、陸海が友人へシリコン型を作る時の内容を小一時間で書きなぐったテキストを元に作成しています。そのため、写真が全くありません。そのうち追加する予定ではいます。

 その辺をご了承の上お読み下さい。

 石膏の裏打ちとか必要最低限以外のものは省いてます。
 最近の本では、電撃HOBBYの2006年6月号が良いテキストだと評判です。(私は見たことがなく、探索中です)


■目次と必要な物
1.粘土埋め
 ・あぶら粘土
 ・麺棒
 ・粘土を敷く雑誌
 ・5mm角プラ棒
 ・ダイヤブロック
2.シリコン流し(A面)
 ・シリコン
 ・シリコンを混ぜる器と棒
 ・最小1.0gまで測れるクッキングはかり
 ・割り箸
3.シリコン流し(B面)
 ・離型剤
 ・筆
 ・綿棒
4.仕上げ
 ・デザインナイフ、またはカッター
 ・彫刻刀
5.テストショット
 ・レジン液
6.人形フィギュアの場合の補足



1.粘土埋め

□必要な物補足説明
・あぶら粘土
 →小学校で使うようなものでOK
・麺棒
 →ダイソーとかいくと100円で買えます
・粘土を敷く雑誌  →ホビージャパンとか電撃HOBBYとか表紙がてかてか光っている雑誌。MGは紙質が悪いのやめておいた方が吉。
・5mm角プラ棒
 →4本束ねて使います。
 →断面が田ですね。作成するシリコンゴム型の大きさに合わせてカットしてください。
・ダイヤブロック
 →基本セット一袋。かたどりするフィギュアのサイズによります。

□粘土埋め作業
1.パーツにパーティングラインを鉛筆で引いておきます。後の作業が楽です。
 →油性マジックで引くと、シリコンゴムに写されて、レジンまで転写されますのでご注意。
2.ホビージャパンとかてかてか光ってる表紙の雑誌をあぶら粘土の下に敷きます。
3.あぶら粘土を麺棒で平たく伸ばします。体重こめないと伸びないので注意。
4.中心に縦一本、レジンの流し込み用のランナーの余裕を見て、パーツを粘土の上に置いて、位置を決定します。
 →ご存知だとは思うのですが、レジンは下から上へ基本的に押し上げられていくので、流れる筋道を想像しながら置いて下さい。
 ▽ではなく、△と置くと、レジンによる気泡が一箇所に集まりやすいとか。
5.レジンの流し込みランナーを粘土の中心に縦に1本置きます。湯口ランナーとなります。
 →ランナーとパーツの湯口、またはパーツとシリコン上部への湯口のラインをスパチュラで描いておくと後で便利です。
6.パーツ位置が決定したらパーツを粘土に押し込みます。意外と平気なのでパーティングラインのところまでぐいぐい押し込んでください。細かいパーツは自己責任でぐいぐいと…。
 →髪の毛等の薄いパーツは、頭が入る方に予め粘土を詰めてから、平たい粘土に押し付けるといいです。
7.パーティングラインが複雑な処はスパチュラで、パーツにかいた線をなぞるように粘土を盛ってあげます。
8.ダイヤブロックで枠を作って囲みます。上下左右にある程度余裕をもって。パーツと同じようにぎゅーと押し付けます。
 →上下左右の余裕は大体1〜2cmくらいです。特に上の余裕は、そのままレジンの湯口の余裕になるので、大目の方が良いです。
9.ダイヤブロックと粘土が接している箇所に隙間があったら、ねんどをちぎってあてがって、隙間を防ぎます。
 →隙間があると、面白いようにシリコンがでてきますので、わかります...orz
10.パーツが嵌っていない粘土の部分に、ボールペンのお尻等で穴をあけます。
 →シリコンゴムのだぼ穴となりますので、パーツの周りを囲むようにあけたほうがいいです。
 →これを怠ると結構ズレます。
 →うさきちの粘土埋め直後の写真。パーツ数が少ないので、湯口ランナーが右に寄ってます。
桜蘭高校ホスト部うさちゃん粘土埋め

 →シリコン型になってて見づらいですが、パーツ数が多い場合はこんな感じ。湯口ランナーを中心に左右にパーツが配置されてます。アニシナ胸像
今日からマ王!毒女アニシナ様


□注意
粘土埋めは平気で1時間2時間かかりますので、へこたれないで下さい。
胸像で3時間。うさちゃんで2時間です...orz



2.シリコン流し(A面)

□必要な物補足説明
・シリコン
・シリコンを混ぜる器と棒
 →軽量カップの大きいのとケーキヘラとか。シリコン素材は、今からかき混ぜるシリコンがくっついてべたべたするのでやめておいた方がいいです。
・最小1.0gまで測れるクッキングはかり
 →バネはかりより、電子はかりの方がいいです。少量の5mg等をバネばかりで測ると、誤差が大きいです。何故、誤差が大きくなるのかは、秘密(嘘)…。別途聞いてください。
・割り箸

□作業
1.シリコンをよくかき混ぜます
 →上澄みと本体を混ぜるため
2.100gほどシリコンを器にとり、硬化剤と混ぜてかき回します。
3.混ざったら、割り箸ですくって、上の方から糸状にしてパーツにかかるようにたらします。
 →たらたらと。ケーキの上にチョコレートで模様を描くような感じ
 →何度もかけます
 →何で、上の方から糸状にかけるかというと。
  糸状に細くすると、シリコン内の気泡が抜けるそうです。
  それでも、気泡が抜けずに、粘土とパーツの境目とかにある時は、エアブラシをからぶきして、空気ぶしゅーーーーーーーっとやって、気泡を吹き飛ばします。
4.パーツにうっすらと膜がかかったような状態で、シリコンの層ができあがるまで繰り返します。
5.残りを、パーツに直接かからないように、静かに枠に入れます。
6.パーツの全体がかぶるように、残りのシリコンをいれます。
7.一晩置くと固まります。
→よっぽど硬化剤の比率が間違っていなければ、最悪1週間で固まるそうです。

□注意
 夏は気温が高いので、シリコンも固まりやすいです。逆に冬は気温が低いので、固まりにくいです。この辺は化学の実験で皆さん体験済みだと思います。



3.シリコン流し(B面)

□必要な物補足説明
1.離型剤
 →シリコンをくっつけないようにするための離型剤です。レジンキット用の離型剤を使っても効果はありません。
 →レジンキットに付着している離型剤とは違うので注意してください。
 →シリコン専用の100ml、1000円のとかでもいいですが、床用ワックスを使用するという手もあります。
 床用ワックスは油性を必ず選んでください。ちなみに、東海村原八さん推薦銘柄は
 リンレイ 油性ワックス 液状 ブルー 1L、777円
1L使い切るかは今でも謎です。
2.筆
 →離型剤を塗りこむのに使います。
 →塗装で使用しすぎて、くたびれたものでOKです。
3.綿棒
 →余分な離型剤をこそぎ落とします。

□作業
1.粘土をはがします。パーツがとれないようにゆっくり丁寧に。
2.離型剤をシリコンA面にぬりぬりします。パーツには着かないほうが吉
 →パーツに離型剤が着くと、その状態がシリコンに反映されるので注意。
 →パーティングライン付近とだぼ穴を丁寧に。塗りモレがあるとシリコンが合体します。
 →なるたけ薄く伸ばしてください。厚みがあると隙間となって、巨大なバリになります。
3.A面と同じようにシリコンを流します
 →糸状〜たっぷりながしこむ
4.一晩待ちます。



4.仕上げ

□必要な物補足説明
・デザインナイフ、またはカッター
 →バリ取り、湯口や空気逃げ道を作成します。
・彫刻刀 三角刀と丸刀
 →三角刀や丸刀など、溝が彫れる物。
 →湯口や空気逃げ道を作成します。

□作業
1.ダイヤブロックを剥がします。
 →景気よく剥がす。
2.ダイヤブロックの隙間に漏れたシリコンを切り離します。
3.シリコン型の外側を2mm位面取りします。
 →レジンを流すときに輪ゴムで締めます。その時、直角だと食い込んでシリコンを裂くそうです。
4.シリコンを割ってパーツを剥がします。
5.ランナーの出口をシリコンの側面まで切り抜きます。
6.小さい湯口、パーツ同士のレジン道を彫刻刀で作っていきます。
7.レジンを流して、綺麗に流れるようにトライ&エラーを繰り返す。
 →レジンが上手くながれなければ、湯口や細めのランナーを広げます。
8.1ショット目は、シリコンのかけらや粘土の残りかすを巻き込んでいくので、商品に向きません。
 →というか、商品でコレが当たると凹む...orz



5.テストショット

□必要な物補足説明
・レジン液
 →他の物質で複製を作る場合は、そちらを用意してください。

□作業
※注※複製作業の内容は別のページで記述する予定です。

1.混合したレジンAB液をシリコンへ流し込みます。
 →大抵は一度では綺麗に流れ切れません。
 →パーツ部分に流れ込む入り口を太くしたり、空気の逃げ道を太くしてレジン液が流れやすくする工夫をしてみてください。
2.レジン硬化
 →10〜20分で硬化します。
3.パーツチェック
 →レジン硬化後、複製パーツを見て巨大な気泡が存在しないかチェックします。
 →巨大な気泡がある場合は、多分複製品にずっと出続けます。空気逃げ道を作ってあげると、気泡が無くなることがありますので、色々チャレンジしてください。
 →自分が買ったキットに、そのような巨大な気泡があったら…と考えてみると、出来るだけ気泡をなくしたいですよね?


6.人形フィギュアの場合の補足

1.おんにゃのこの顔パーツを粘土に埋めるときは、A面に顔が来るようにしたほうが吉です。
 →顔面を粘土に埋めると、粘土をはがすときに目の奥とかに粘土が残る。取り除くのが大変。
2.足とか胴体のパーティングラインは一番太いところに付けますが、粘土に埋める時には粘土側が気持ち浅くなるようにします。
 →粘土の方が深くてシリコン側が浅いと、粘土をはがしたときにパーツを一緒に持って行くことがあります。
3.髪の毛パーツは上下正しい方向に埋めても大丈夫な場合がある。
 →毛先が細くない場合、レジンはそこそこ流れます。レジン流す前にベビーパウダーを散布するとレジンが流れていきやすいという神話を聞いたことがあります。本当かなぁ。
4.湯口は接合面に付けてくれるとうれしいな。
5.逆テーパとか配置が変でも、意外とレジンは流れます。
 →アニシナ様のポニーは置き方完全に間違えましたが、それでも流れました。
6.最初に粘土に埋めるときは、パーティングラインの部分はある程度あきらめても大丈夫です。
 →粘土はがしてB面流す際に、余分なところはナイフで切っちゃえばOK!

 こんなかんじですかね…。
曲面が多いと色々苦労というかなんというか、アクロバティックになります。
 トライ・アンド・エラーで自分で覚えていくことがかなり多いので、これからシリコン型を作る人は頑張ってください。





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